先週 豊島区役所で 開かれていた
「 蔵出し! としまコレクション 」 へ行って来ました

このイベントは 豊島区にかかわりのある
美術 : 池袋モンパルナスで活躍した作家の作品
文学・マンガ : 坪田譲治と童話雑誌 版画家・山高登
郷土資料 : 子供の暮らし 暮らしの移り変わり
が 展示されています
紙芝居が始まるまで 展示をみて廻りました
懐かしい物
子供の頃を思い出す 玩具


郷土資料の展示室に 紙芝居の会場が作られました

この日のイベントに 早稲田大学の授業に
来て頂いている 小林さん 柳川さんが
紙芝居を 上演されるとの事で 伺ったのです
この紙芝居を ブログに掲載する事は
幸いにも 豊島区資料館の方 小林さん 梁川さんに
了承をして頂く事ができました


今回上演される紙芝居 「 ちいさい桶 」 は
初めは 今は絶版になっている 本の中で
紹介されたそうです
物語 を 田島五郎さん
版画 を 平岡望見さん が 描いていらっしゃいます
田島五郎さんは 1911年・明治44年
豊島区長崎で 生まれ育った方で
幼い頃 聞かされた話を 書き残されたそうです
絵は 版画家の平岡望見さんが 本より絵の枚数を増やして
紙芝居用にと 制作されたとの事
紙芝居は 小林さん 柳川さんのお二人が 語りを担当されて
一回ずつ 上演されました
大凡の粗筋だけですが

紙芝居の始まりには
オカリナの暖かい音色が流れます

長崎村の 桶屋の半五郎さんが
村に流れる 千川沿いの土手を歩いていると

バシャと水の音が 聞こえました
みると カワウソが ムジナの子供を捕まえています

ムジナの子を 助けてやりました

その後 暫く経ってからの事
名主さんから 桶の注文を受けた 半五郎さんは
夜遅くまで 仕事をしていると 戸を叩く音が 聞こえました
何度か様子を見に行きましたが 誰もいません

また音が聞こえたので 戸を開けると
転がり込んできたものが ありました
いつぞや助けた ムジナの子供でした

ムジナの子供は 助けて頂いたお礼に と
桶を作るお手伝いをします

無事に仕事が済んだ後 半五郎さんは
ちいさな桶 を作りました

その後 千川では ちいさな桶に乗った ムジナの子供を
度々見かけた と言うことです
おしまい

この紙芝居の箱・舞台 と言うそうですが
版画家・平岡望見さん の手作りだそうです
鞄? の把手は木の枝 ボタンは胡桃 です

この物語を 紙芝居で 受け継いで欲しいと 複製版を作り
貸し出しも 行っているそうです
人と動物のかかわり
半五郎さんの優しさと ムジナの子供の可愛らしさ
そして 一昔 いいえ100年 一世紀も昔の
豊島区・長崎の身近な自然 が 描かれています
見終わってからも 暖かな気持ちに包まれていました
この様な物語は 何処にでも あるのかもしれませんが
是非 語り継いで欲しい と思います